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2006年02月23日
プロスポーツと「奇跡」 [カテゴリ : Column002 ]
トリノ五輪ジャンプ代表の原田雅彦氏が帰国した。
原田氏は「4年後もその次も視野に入れたい」と語っているという。
彼の無念さや今後にかける意気込みには敬意を表したい。
が、しかし、4年後と言えば41歳。8年後なら45歳だ。
さすがにアスリートとしてやっていける限界を超えてしまうような気がする。
確かにプロ野球や大リーグでは40代で活躍する選手もいる。
スポーツ医学が進歩したおかげで選手寿命が延びたという意見もあるだろうが、
競馬の騎手などでは逆に若くして引退するケースが増えている。一様にくくることはできない。
原田氏の活躍に期待しないと言っているわけではない。
ただ、「可能性はある」「奇跡は起こる」と振り撒くことで、
その「奇跡」という言葉の重みが薄れてしまい、安い扱いになってしまうことは問題だと思う。
「奇跡を起こすためには常識の何十倍の努力が・・・」などと聞いたようなことを言うつもりはない。
どのスポーツ選手だってたいへんな努力をしているはず。言わずもがなというやつだ。
逆に言えば、それでも起きないからこそ奇跡なのだ。
そう言えば、先日、「日曜日の秘密基地」にゲスト出演したヨネスケ氏が
「プロ野球選手に会うと緊張しちゃうよ。エリート中のエリートだもん。
だって、東大には1年で5000人が入れるのに、プロ野球には1年で100人しか入れないんだよ」
と、語っておられた。
そしてその中からさらに選ばれた選手が一軍のグラウンドに立てるというわけか。
そう聞くと改めて彼らの凄さを感じる。ここに何かを掴む糸口はないか。
・・・
例えば
最下位のチームを軽んじるのは「プロ野球選手」というスポーツのエリートを見損なった行為である。これはいけない。
しかし同時に、最下位のチームに安っぽい奇跡を期待することは相手チームに対して失礼なのではないか。
そう。「奇跡なんか起きない」と叫ぶことは、アスリートを侮辱する行為などではない。
むしろ尊敬しているからこそ出てくる言葉なのだ。
日本人は「不言実行」を美徳に感じる。私も例外ではない。
ただ、37歳の原田氏が4年後突然、表舞台に出てきたら、
彼が陰でどれだけの努力をしていようと疑問に感じてしまうだろう。
であればむしろ、ここから4年間の間、彼の努力を余すことなく伝えることで、
「突発的な奇跡なんかじゃなく、鍛錬の積み重ねで代表を勝ち取ったのだ」と、わかってもらえるのではないかな。
原田氏には、アスリートに奇跡なんか関係ないんだ、というところをぜひ見せていただきたい。
・・・しかし、ヨネスケ氏はプロ野球全体を見ることができるから全ての選手を尊敬できるのだろうね。
なかなかできることではない。実に立派なスポーツファンだと思う。
投稿者 nakimi : 2006年02月23日 22:22
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