冗談のつもりで、「年末年始と反応がないなー」と掲示板で愚痴ってみたところ、
ある常連さんからこのようなメールをいただいた。
「NAKIMIさんの音楽コラムはいつも小気味良くて面白い
だけど・・・何か女性アイドルに個人的な恨みでもあるんですか?
私は誰のファンでもないんで読んでて面白いんですけど、ファンは怒るでしょう」
えーと・・・
個人的な恨みというのは特にない(苦笑
いわゆる「ネットの噂」に流れているような
「実は私は昔アイドルの○○と付き合っていた」なんて話でもあれば「個人的な」ということになるが
そんな、アイドルヲタキュの夢遊病を絵に描いたような話がそこらに転がっているはずもない(笑
こういった話について、
ま、あえて言うなら嫉妬かな、と最近思うようになってきた。
私が声楽出身だということは何度かお話ししているが、
いくらノドを鍛えようとも、宦官にならない限り女声は決して出ない。
(というかハタチもすぎた今さら宦官になったところでもう遅いが(苦笑)
私は幅のあるバリトン(バスとテノールの中間)が自慢なので音域もまあある方だし
女声にコンプレックスを持っているわけではないのだが、
伸びやかなソプラノやらコロラトゥーラやらは絶対に真似ができない。
女と生まれた以上、鍛えればそれが可能なはずなのに
ブリブリした歌い方をしているのを見ると
「ああもったいない」と思い、腹が立つのだ。
歌手である以上、ブリブリしているのは表舞台だけであって、
おそらく多少のボイストレーニングも行っているのだろう。
それなのになぜその歌い方なのだ、と私は思うのだ。
与えられた役割があるというのは分かる。
彼女らがオペラの舞台に立つ夢を持っているわけではないこともわかる。
だが、ひと昔前のアイドルは今の歌手よりも下手だったが、下手なりに一生懸命歌っていたぞ。
カラオケ世代で音程もしっかりしている今の子なら本当の「本格派」歌手になれるはずなのに
携帯だメールだのという時流の歌詞を歌ってそれだけでいいのか?
そんなものは10年も経てば「ポケベルが鳴らなくて」のようになってしまうのだぞ?(苦笑
--------と、思っているのである。
また、付け加えるなら、
小中学生の語る「愛」だの「恋」だのに共感したり感動したりというのはちょっとどうだろう?
という思いもある。
同年代の子らが共感する分にはまだいいかもしれないが・・・
いい年した大人がそんなんで(;´Д`)ハァハァしてるのってちょっと・・・・・・
また、こんなことを言うとますます音楽評から遠ざかりそうだが
大抵の学校は携帯の所持を禁じているはずなのに、歌詞に『メール』が出てくるのはおかしいし
それに同年代の少年少女が共感するのもおかしな話だ。
「パソコンのメールなんだよ!」と、
ムキになって反論するつんくファミリーファンの君、冷静になってくれ。
そして歌に陶酔して映像を想像したまえ。
ああいった歌詞の『メール』がパソコンメールになった途端、歌の世界観が崩れるぞ(笑
----------と、いった理由(上までひっくるめて全部ね)から、
私は最近のアイドルの曲を評価できないのである。
本題とは関係ないが、オーディションのコネ論争についても「なんだかなあ」という気持ちになる。
どうしたって3つに1つくらいはそういうこともあるんだから、
ファンも無理に否定することないのにね。
コネだとその子の価値が下がるの? そうじゃないでしょ?
それじゃまるで
「ちょっと水揚げの場所が違うだけで『関サバ』と呼ばれない」なんてのと一緒じゃない。
それって、その子の本質的な魅力をとらえてないってことじゃないの?
「純粋培養で、正々堂々と審査に受かってなければその子の価値が下がる」
なんて思ってるのは本当のファンじゃないよ。
無理に否定して、
「2ちゃんねるなんてのは信用できないね」みたいに騒いでるのを見ると、こっちまで悲しくなるよ。
(ま、2ちゃんねるを信用しろって話じゃないんだけどね(苦笑)
コネの子だって一生懸命やって花が咲けばいいじゃない。
アイドルファンのやってることは矛盾してるよね。
いつもは「ボクこそが彼女の一番の理解者(これじゃストーカーか)」みたいなこと言ってるのに
その子にコネだのなんだのケチがつきそうになると途端に騒ぎだす。
それはその子を評価してたんじゃなく、
肩書きを評価してただけってことを露呈してるんじゃないかな?
芸術品なら鑑定書があった方が安心できるけど、アイドルに鑑定書はいらないでしょ。
マイナス情報が流れるたびに封殺しようってファンは三流だと思うね。
散々にけなしたようにとられたかもしれないが、
私はアイドルのファンというのはまだ比較的愛すべき人物だと思っている。
手がつけられないのは「本格化」風味の歌手のファンだ。
以前・・・遠い昔。八反アミカという歌手について酷評したところ、そのファンから
掲示板に罵りの言葉と、それに加え、
「あなたはコンサートというものに行った事がないのですね。臨場感が違いますよ」
という書き込みがされたことがある。
この私をつかまえて臨場感を問うとは(苦笑
歌い手・語り手(司会)・もちろん聞き手としても
数え切れないほどコンサートホールに通った私にこのイチャモンである。
もう笑うしかなかった。
自分が正義だと信じてやまないため、堂々と自分のサイトなども公開していた。
(そこから八反のファンだとわかったわけだ)
つまり、こういうことである。
”アイドルファン”というのは、一種の気恥ずかしさを内在しているため、
深入りしていないことを美徳とし、批判を受け止める度量も多少はある。
だが、”本格化風歌手のファン”は、その歌手に実力があることを信じて疑わないため、
批判されると躍起になって反論してくるのである。
醜さという意味ではこちらの方が数段上だ。
ただし、アイドルファンからアイドルヲタクにランクアップするとこれがまた変わってくるんだな。
ま、ヲタクの話はまたの機会にするとしよう。不愉快になるだけだし。
ま、結論は、はじめにも言った通りである。
「個人的な恨みではない。才能を浪費することに対する疑念がきっかけとなっただけで
良いものは良い。悪いものは悪いとする純粋な音楽評である」
と、いったところだろうか。
回答になってたかな?
2002年2月21日
文責:NAKIMI